柔軟な働き方ができる、
風通しの良い環境です。
未知数の電子書籍に取り組む楽しさ
ティーンズラブ誌・女性誌のマンガ編集業務を担当しています。編集長としての主な仕事は雑誌全体の企画構成、編集部の運営、若手部員の育成、製版所・印刷所・編集プロダクションなど外部との交渉です。そのほか、漫画家さんと作品の打ち合わせや、編集、入稿業務も行っています。私が受け持っているジャンルの作品は電子コミックの比重が大きいのですが、ヒットのきっかけが未知数な部分が多い。「どうしてかわからないけど、急にランキングの上位に入った!」なんてことも。わからないながらも、編集部のみんなでアイデアを出し合いながら、少しでも作品が世に広まるよう試行錯誤しています。やはり、かかわった作品が電子書店のランキングに入ると、「いい作品を読者に届けられた」という実感が湧き、やりがいを感じます。また、漫画家さんとの打ち合わせも大事にしています。電話でも対面でも、どういうアプローチが一番読者をドキドキさせられるかを一緒に考えている時は、本当にわくわくします。
作品の面白さを信じて、結果を待つ
最近嬉しかったのは、電子先行配信として1年前に開始した企画の作品が芽吹き始めたことです。初めはなかなか思うような成績が出なかったのですが、作品自体は素晴らしいので、いつか必ず芽が出ると信じて粘り強く連載を続けていました。こうしたブレない姿勢が功を奏したのか、ここにきて電子書籍配信サイトのランキングの上位に入るなど続々と好成績をおさめ始めたのです。女性向け漫画はオフィスラブが王道でしたが、実はこの企画では試しにファンタジー要素を多めに盛り込んでみました。新しい挑戦をした時って、やっぱり「成功させたい」という思いがより強くなります。ただ、冒頭でも話したように、電子書籍の世界は、どんな仕掛けをしたらヒットするのかはっきりとは掴めない。だからこそ、作品の力を信じて、結果を待ち続けました。すると、ある日突然、電子書店のランキングの高順位に作品が続々ランクインしたのです。編集部のみんなで「絶対に売れる!」と信じて支え合っていたので、喜びも大きかったです。
明るく、オープンな社風
社内はとても自由でオープンな雰囲気です。いつもデスクでは誰かしらがちょっとした相談や雑談をしていて活気もあります。特にエレガンスイブ編集部は女性が多く、育児中の社員が何人もいる部署で、それぞれがフレックスタイム制やリモートワークを効果的に導入しながらフレキシブルな働き方をしています。育児の相談や、保育園や幼稚園などの情報交換も盛んです。子どもが小さいうちは急な発熱など何かと仕事をお休みしなければいけない事態が発生しがちですが、皆さん助け合いながらうまく仕事と家庭を両立しています。リモートワーク中に会社に電話して「デスクの上の資料のコピーをお願いします」など、ちょっとした頼み事をし合うのは日常茶飯事。普段から部内でコミュニケーションをとれているので、先輩後輩関係なくお願いをしやすい空気が流れています。私も、仕事の量が一気に増えて自分一人で抱えきれなくなってしまったときには、すぐに上司に相談して一部を手伝ってもらったりしました。
「粘り勝ち」した新人時代の思い出
一年目のとき、小学生の頃から大好きだった漫画家さんの連絡先を運良く入手することができ、アポを取って会いに行きました。作品を描いてくださいとお願いしたものの、お忙しい先生なので初めは断られてしまった。でも、本当に好きな先生だったのでどうしても諦めきれず、いかに先生のファンであるか、などを一生懸命話したのです。私がなかなか帰らないから(笑)、先生も話を聞いてくださって、そのうちに「そんなに好きだと言ってくれるのなら」と作品を描いていただけることに! あの時の読者第一号になれた喜びといったら、今でも忘れられません。先生から作品を受け取った日は、みんなが帰って会社が静かになるのを待ってから、一人でじっくりと読みました。編集長になった今でも、その姿勢は変わりません。電子コミックの市場で質の良い作品を、多くの読者様の元へお届けすることが私の信念です。エレガンスイブ編集部の漫画家さんが良質な作品を作ってくださっていることには自信があるので、読んでいただけるよう様々な試みをしていきたいです。
私の仕事道具
ルーペ
多色印刷の際に、刷版(印刷用の版)の位置がずれて印刷されてしまうことを「版ずれ」といいます。たとえば赤色がズレて文字やイラストから赤がはみ出ているように見える現象なのですが、必ずルーペで拡大しながらこの「版ずれ」が起きていないかチェックします。また、女性向け漫画ではカラーページの主人公の顔色も大事なので、ほんのり赤みがかった健康的で好感がもてる色になっているか、ルーペで念入りに確認します。