この街で生きていく

仕事を終え、1週間の労いとして行きつけの飲み屋へと向かう週末の夜。
いつもは見過ごしてしまう飯田橋の夜景がふと目に入りました。コロナ禍で馴染みの飲食店さんたちも大変な苦労をしていましたが、なんとか街の明かりが戻ってきています。自分も長い間、この景色の中で駈けずり回っていました。失敗をして上司に大目玉を食らったり、作家さんと喜びを分かち合ったり、調子にのって酒に呑まれてしまったり（これを我が編集部では“炸裂”と呼んでいます笑）。人様に自慢できることはあまりありませんが、いろいろなことを経験してきたな、街に生かされてきたなと。そんな気持ちが夜景を眺めていたら自然と込み上げてきてしまいました。決して綺麗でオシャレな街並みとは言えませんが、さまざまな人の想いに満ち、そして人生が詰まった人情味が溢れるこの街で、まだ見ぬ皆さんと杯を重ねられれば嬉しいです。