仕事の“外側”のコミュニティ

「学生時代、一番がんばったことは?」

あまりにもテンプレすぎる就活質問。
面接で一度は答えたことがある方も、少なくないでしょう。

スポーツに打ち込んだ人、音楽にのめり込んだ人、
仲間と旅行に行きまくった人――いろんな方がいらっしゃると思います。

しかし残念ながら、社会人になると学生時代ほど可処分時間は多くありません。
仕事を覚えて、慣れて、そのリズムやコツをつかむまでは、
先輩たちが1時間でこなす仕事に半日かかってしまうこともあるかもしれません。

そうした中で、学生時代に夢中になった趣味や、仲の良かった仲間たちと、
だんだん距離ができてしまう……なんてことも出てきます。

それ、もったいないです!!!!!!
社会人になっても、ぜひ続けてください!!!!!!

たとえば秋田書店の編集者を仮に100人として、もしその一人ひとりが、
夢中でアツく語れるものについての漫画を立ち上げることができたとします。
そうしたらその趣味について、「わかってる」人にしかできない、
より深い魅力が詰まった作品を100本も世に送り出せることになるわけです。
(いや、もちろんそんな単純な話ではないんですが)

それに……

(あんまりこういう場で書くことではないのかもしれないですが……
ごめんなさい……)

たまに「編集者」の仕事を、映えるキラキラした仕事だと勘違いしている方もいますが、実際は必ずしもそうではありません。
もっと泥臭く、裏方的な仕事です。
そりゃあそうです。主役はあくまで作家さんですから。
我々の仕事は、寄り添い、支え、時には耳の痛くなるようなことも言いながら、
作家さんの持てる力や可能性を最大限に引き出す――そんな
道なき道を進む相棒のような仕事です。
なので打ち合わせでは、本題以外でも作家さんを楽しませ、刺激を与えられるような雑談ができることがとても重要です。
何か語れるものがあることは、そういう時にとても強い武器になります。

さらにそれが偶然、作家さんも好きなものだったりすると、なお最高。
会話が盛り上がりやすいですし、共通言語ができるので、本題の話の中で見えているイメージを伝えるときに
「たとえ話」がしやすくなります。
つまり、語れるものは多ければ多いほど良い、ということになりますね!

そして、これは出版社に限った話ではないと思うんです。
どんな会社に入っても、仕事は結局「人と人」。よく言いますよね。
会話の引き出しは、多いに越したことはありません。

なのでどんなに忙しくても、仕事の“外側”に、
なるべくたくさんのコミュニティを持つ人、広げられる人になってください。

「変わった趣味」「おもしろい友人」を大切にして、
常に何かに夢中でいられる人、おもしろがれる人でいてください。

そういうものは、誰かから「いいね!」をもらったり、
「趣味人・知識人・業界人に見られたい」がためのものではありません。
ネットでいくらでも転がっているような知識をひけらかして悦惚と満足を得るのではなく、
自分だけの技術・見解・見識やコネクション、コレクションなどが持てるよう研鑽を積んでください。
遊ぶなら、本気で遊ぼうぜ!ってことですね!

自分自身が心から楽しくて夢中になれる「本当の趣味」を、
たくさん育てて胸に抱いていきましょう。
きっと、みなさんの人生の大きな糧になると思います。
なにより、老後絶対楽しい!!

もしみなさんが秋田書店に入社した暁には、
ぜひ夢中なものについて話を聞かせてくださいね。

一緒に働けるのを、楽しみにしています!



ヒソヒソ…
(特撮好き、集まれ~!!)

T.K. 2006年 週刊少年チャンピオン編集部 配属
2008年 ミステリーボニータ編集部 異動
2010年 メディア事業部 異動
2016年 出版部 異動
2017年 コンテンツ事業推進室 異動
2018年 ヤングチャンピオン編集部 異動
生を受けたのは富山県で、その後は各地を転々。パナマ共和国に住んでいたことも。
就活ではいろいろな業種に挑戦しましたが、学生時代に某出版社や書店でのアルバイトで
貴重な経験ができたこともあって、最終的に出版業を選びました。
あれから20年、今では漫画と特撮とゲームと音楽と銭湯サウナと美味しいものをこよなく愛する、
ただのおじさん。