憧れたのは服部さん
「服部さんのように作家さんの光になりたい!」
漫画家コンビ・亜城木夢叶の青春を描いた漫画『バクマン。』で主人公たちの担当編集だった服部さんは、
主人公たちが困ったとき、道を示し、導くカッコいい存在。
彼らにとって服部さんは光のように描かれていました。
そんな服部さんに憧れて就活を始めた私は秋田書店に入社。
週刊少年チャンピオン編集部に配属後、編集者の現実を知ることになります。
昼夜休日問わず突然発生する仕事。
締め切りに追われながら必死に受領する原稿。
時にはプライベートの旅行中に電話で「ポケモンの新作ってどっち買った方がいいの?」と聞かれたことも。
(SVは限定ポケモンが多くて絶望しながら説明しました)
それでもこの仕事から得られる刺激や快感は現実を凌駕するものでした。
板垣恵介先生の計らいで井上尚弥選手や岡本和真選手と食事をしたり、
実写企画で乃木坂46の冨里奈央さんに主演を務めていただいたり、
学生時代から好きだった作家さんにお会いしたり…。
そしてなにより「面白い漫画」ができる瞬間に立ち会うことができる。
これらすべては作家さん方のお力によって生まれた貴重な体験です。
素敵な作家さん方とのご縁がないとこのような機会は訪れませんでした。
「○○先生にお会いした」
「○○先生とこんな出来事があった」
「○○先生がすごいネームをお描きになった」
作家さんとの話ほど、同僚との飲み会で盛り上がるものはありません。
みんな同じく縁のすばらしさを知っているからです。
しかも話していて自分が気持ちいいですし…!
暖かく聞いてくれるのは、弊社のいいところだと思います。
冒頭に戻りますが私は読者だったころ、服部さんのことを光だと思っていました。
しかし編集者をやってみてわかったこと、それは服部さんから見ると作家である亜城木夢叶こそが光だったということです。
服部さんのあの頑張りは、光である主人公たちに対する尊敬と期待がこもったものだったのだと今は思います。
あの物語の終着点は、主人公たちの光だった服部さんにとっても、すさまじく嬉しいものだったはずです。
そう考えると編集者にとって、人が輝く瞬間を心から喜べることこそが自分の輝く条件と言えるかもしれませんね。
(もっとも、そんな理想ばかりではなく、自分が面白いと思いきれなかった作品が大きな支持を得たときに内心ざわついてしまうことも多々あるのですが、それはぜひ弊社に入社された時に。)

M.T.
2020年4月 入社
同年5月 週刊少年チャンピオン編集部配属
大学では体育会野球部に所属。
配属後、
「刃牙」シリーズの板垣恵介先生担当に。
初めてお会いした時、板垣先生を見て「範馬勇次郎って実在したんだ」と本気で思いました。
